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装具について下肢装具

長下肢装具

長下肢装具

太ももから足先までの機能を補うのが長下肢装具です。脳卒中、脳梗塞などによる麻痺で膝関節、足関節のコントロールができない場合に補助する装具です。

適応

  • 脳卒中、脳梗塞による下肢の麻痺
  • 脊髄性小児麻痺(ポリオ)など

特徴

近年、三大成人病として取り上げられる脳卒中ですが、現代医学では発症から早期のリハビリテーションの開始が患者様の回復度合に大きく関わる因子として考えられております。

私たち冨金原義肢では従来、10日から2週間かかっていた製作日数を1週間で完成させ、早期リハビリテーションの開始をお手伝いができるように努めております。

また、麻痺の回復段階に応じて大腿部及び膝関節部を取り外し、短下肢装具として使用していただけます。

各患者様の症状に対応するため膝継手の種類(リングロック、ダイアルロック、3 way jointなど)や短下肢装具部の材質(両側支柱型、シューホン型)など組み合わせは多種多様です。

短下肢装具(外傷系)

下腿(膝から足先にかけて)の症状に対し適応されるのが短下肢装具です。外傷による下腿骨骨折に対するPTB免荷装具やアキレス腱断裂に対するアキレス腱ブーツ、足関節の靭帯損傷用サポーターなどが代表的な装具です。

適応

  • 下腿骨骨折や踵骨骨折での骨折部の免荷(下腿用ファンクショナルブレース、PTB免荷装具)
  • アキレス腱断裂(アキレス腱ブーツ)
  • 足関節の捻挫、靭帯損傷(足関節サポーター)

特徴

下腿用ファンクショナルブレース

骨折部を適度に圧迫して固定することにより、荷重時の血行の促進により骨折の治癒を促す効果を目的とした装具です。

PTB免荷装具

立位、歩行時に骨折部に負荷がかからないように膝蓋骨(お皿の骨)下部の靭帯で体重を支え、下腿の骨折部を免荷する装具です。装具内で踵が浮いたようになります。
冨金原義肢のPTB免荷装具は患部を覆うプラスチックシェル部分が2重構造になっており、骨折部が回復し荷重可能になってからも内側シェルをファンクショナルブレースとしてご使用いただけます。

アキレス腱ブーツ

装着直後は写真のブーツの中で患者様の足首はつま先立ちの角度になります。ブーツ内の踵下部に1cm厚のソールが5枚重ねて入っており、回復に伴い1枚ずつ剥がし抜くことにより、つま先立ちから踵の位置が降りていき、徐々にアキレス腱を伸ばしていくことになります。
ソールを剥がし抜くペースは症状によって異なりますので主治医の先生とご相談ください。

足関節サポーター

足関節の捻挫や靭帯損傷、骨折によるギブス除去後に装着されます。製品の性質上、急を要することが多いため既製品を使用することが多いですが、形状やサイズ、材質など特別なニーズがある場合は製作もいたします。是非担当の義肢装具士にご相談ください。

PTB免荷装具
アキレス腱ブーツ
長下肢装具 足関節サポーター
足関節サポーター

短下肢装具(麻痺系)

短下肢装具(麻痺系)

脳卒中や脳梗塞後の下腿に麻痺が残った患者様向けの短下肢装具です。足関節のコントロールがうまくできない患者様のサポートをします。

適応

  • 脳卒中、脳梗塞などにより下腿に麻痺が残った場合
  • 末梢神経障害により下肢のコントロールができない場合など

特徴

患者様の麻痺の症状、生活スタイルなどから求められるニーズにお答えするため短下肢装具の形状も様々です。形状としましては大きく分けて両側支柱型とシューホン型に区分されます。

両側支柱型
  • 必要に応じた足継手の選択ができ、運動可動域の調節がしやすい。
  • ストラップを用いて足関節の内反、外反変形の強制がしやすい。
  • 比較的重量がある。
  • 屋内用、屋外用の使い分けが必要。
シューホン型
  • 比較的軽量で外観が良い。
  • 装具の上から靴がはきやすい。
  • プラスチックの可撓性で足関節のコントロールを補助するため、可撓部の耐久性に問題がある。
  • プラスチック部の破損時の修復が困難。

また、両側支柱型、シューホン型の間に位置する足継手つきプラスチック短下肢装具もございます。
「その装具でできること、できないこと」など疑問にお思いな点やご質問はお気軽に弊社担当の義肢装具士にご相談ください。
我々義肢装具士はそれぞれの患者様にとって必要な装具の機能を見極め、医師や理学療法士の先生方に提案することも大切な仕事です。
冨金原義肢では各義肢装具士が「セールスエンジニア」であることをモットーにチーム医療に貢献しております。

短下肢装具(麻痺系) 両側支柱型
両側支柱型
短下肢装具(麻痺系) シューホン型
シューホン型

膝装具

膝装具

膝関節は立位・歩行時の重要性ゆえに様々な障害、痛みを発症する関節です。
代表的な症例は

  • 日常生活における負荷により関節軟骨の減少が痛みの原因になる変形性膝関節症
  • スポーツや交通事故などによる大きな外力で損傷する前十字靭帯損傷・後十字靭帯損傷、 内側側副靭帯損傷・外側側副靭帯損傷・半月板損傷
  • 成長期のお子様のスポーツ障害(オスグッドシュラッター氏病・ジャンパー膝)

などになります。

適応

  • 変形性膝関節症(支柱付サポーター・OA用サポーター)
  • 前十字靭帯損傷・後十字靭帯損傷、内側側副靭帯損傷・外側側副靭帯損傷、半月板損傷(各ストラップ付サポーター・ハードブレース)
  • オスグッドシュラッター氏病・ジャンパー膝(オスグッドサポーター)

特徴

それぞれの症状・ご使用状況に対し様々な装具があります。各サポーターは製品の性質上、急を要することが多いため既製品を使用することが多いですが、形状やサイズ、材質など特別なニーズがある場合は製作もいたします。

靭帯損傷用のハードブレースは主に手術後の使用が目的とされ、手術前に処方が出され各患者様に合わせたオーダーメイドで製作されることも多いです(メーカー外注)。

その際、模様やカラーリングをチョイスできるものもございますので是非担当の義肢装具士にご相談下さい。

足底装具

足底装具

足の底の装具、インソールといえばイメージしやすいかもしれません。足底には立位・歩行時に常に大きな力が働くため負担がかかりやすく、足底の疲れや痛みでお悩みの患者様も多くおられます。

また、足底は地面に接地していることから足関節、膝関節のアライメント(相対的位置関係)にも大きく関与します(変形性足関節症、変形性膝関節症)。各関節に正しく体重がかかるように調節することも足底装具の大きな役割です。

適応

  • 扁平足
  • 外反母趾
  • 胼胝(魚の目、タコなど)
  • 足底腱膜炎
  • 踵骨棘
  • 変形性足関節症
  • 変形性膝関節症

特徴

足底装具はインソール型、ホルダー型、足部覆い型など各患者様の生活スタイルに合わせた形状がございます。また各患者様の体格や運動レベル、症状に応じて材料の選択をし、少しでも痛みや症状を軽くできるよう心がけております。

冨金原義肢の足底装具のインソール部分は患者様それぞれの足型により主にCAD-CAM(GO-TECシステム)を用いて製作しておりますが、最終的に患者様の足の動きを考えて行われる仕上げ作業は各義肢装具士の手作業です。それは実際に患者様の足を見て触れた担当義肢装具士にしかわからない情報を生かすためでもあります。
また、従来通り石膏モデルへのプラスチック成型や、カーボン製など症例に応じて様々な材料を用いて足底装具を製作しております。

足底装具は他の装具に比べ「それほど深刻ではない痛みだが…」という患者様もご使用いただくことが多い装具です。「最近少し足が疲れやすい」、「同じところにいつもタコができる」などをお感じの方は弊社WEBサイトからでも結構ですのでお気軽にご相談ください。

足底装具 GO-TECによる足底装具
GO-TECによる足底装具
※形状が分かりやすいようにグリッド線を入れていますが、実際は表面材を貼って仕上げます。
足底装具 UCBL型
UCBL型
足底装具 カーボン製インソール
カーボン製インソール